CGMの功罪

2009 年 6 月 9 日

ConsumerGeneratedMedia(ユーザーがコンテンツを追加・更新していけるサイト)がたくさんでてきています。
僕自身も活用し、満足を得ることもあるのも事実なのですが、これによって失われていく大切なモノがあるということを忘れてはいけません。
ある意味「本当に大切なもの」は失われてしまい、統計学上の平均のものが増殖してしまう仕組みだとさえ思います。

ウチの本業にかかわるウィキペディアの話は別途機会があるときにするとして、一消費者として意識しておきたいのは「食べ物屋さん」の例です。
僕も実際参考にして何度もお店にいきました。好みもありますがゲキマズなケースは確かに無いのですが、感動的な味にはそこでは出会えていません。
「満足度」というものは、「期待値×味×雰囲気×体調×一緒に食べる相手との関係」(重み付けは必要ですが)によって決まると思うので、店主の態度が激悪だとしたらその店の評価は下がってしまいます。

お店側の立場で考えてみると、お客に迎合しないと高評価にはならない構造ともいえます。
いつも来てくれているお客に手厚くして、一見でひやかしで帰っていく人たちには手薄くなってしまうのは人情として正しいと思うのですが、高評価のためには自分よりもはるかに年が下の人に対しても、頭を下げないといけません。
「商売」とはいえ、一人間として、目上(年上)の人には敬意をはらうのが、日本文化の一つの特徴のようにも思いますし、僕自身もいつもそう感じています(ITの世界の常識とは少し違うのですが・苦笑、それで少し損をしているのですが;)。
最近指摘して頂いたことで、「自分より目上の人が作ったものを食べたときは、うまい!ではなく、おいしい、というんだよ」は、まさにその通りだと思います。
お金を払ったお客だからといって偉いわけではありません。食べさせてもらっている、という気持ちが無いと、それこそ人間関係という重要な要素を構築することができません。
人の顔が見えて、マニュアルではなく心からのサービスを受けられるお店、次世代に残って欲しい大切なモノだと考えます。
これは昔から代々夫婦でやっているようなお店や、真面目な店主がひたむきに日々努力しているお店に多いように思います。そういうところに温かみと本当の満足があるように僕は思うのです。

大手チェーンなどは、コンサルティングを導入したりして、顧客満足度を高めるための「マニュアル」を作ります。これによって「平均点」が確かにあがります。効率も良くなります。値段も比較的安くなります。
しかしそれは「利益」を上げるための手段になってしまうケースもあり、このマニュアルが空回りしていることも多々あります。
たとえば「行列をつくる」戦略。店内に空席があるのに客を通さず、外に並ばせるという手法です。人は並んでいるところにひかれる習性を利用されたテクニックのひとつです。まぁ行列まではOKとしても、あるお店は雨の日でもこれをやっていました。外では寒い中小さな傘に2人で入ってじっと待っているのが並んでいるような風景でした。しかしやっと入れたお店の中は1/3くらい空いてるんですよ。少しやんわりクレームを言うと「片づけ中のお席でして」とマニュアル回答。これはまだマニュアルが完璧ではなかったという事な訳ですが(苦笑)。

CGMの大きな欠点とし、匿名であるということと、情報操作できてしまうということがあります。自分の店をお客のふりをして高評価したり、ライバル店を酷評したり、ということが実際に多くあるようです。しかし、その真偽を確かめることは究極的にできません。
ラーメン屋でゴキブリを勝手に持っていって「ゴキブリが入ってたぞ」といって食事代をタダにしているシーンがおなじみのマンガの一場面のようなことが「匿名」で行われているのです。2chを見ればわかるように、実際にお店ではクレームを言えない人が厳しいクレームを言ったりします。ある意味「学校裏サイト」のような社会問題とも通じる卑怯さ、があるとも言えます。

もうひとつ、人間の特性として本当に自分が好きなお店は、軽はずみに人に教えたくないですよね。自分が行けなくなったらいやですから。「本当に大切なものは誰にも教えたくは無い」とチャゲアスも歌っていましたね(笑)

コンサルの人に教えてもらったコトバなのですが「ラウドマイノリティ」と「サイレントマジョリティ」の存在です。言葉通りなのですが、要は前者はクレーマーです。人はプラスのことへの評価より、マイナスに対しての怒り評価のほうがより強い動機付けになるのは確かだと思います。
そういった意味で現在世の中に普及しているCGMのサイトはこの「ラウドマイノリティ」の評価を多く含み、本当のマジョリティ評価とは確実にずれているのではないか、と思います。その偏った情報をもとに点数化され、序列化された店側はそれに従わざるを得ない構造を作ってしまっています。

これらのCGMサービスによって、長年代々夫婦でやってきたようなお店や、無愛想だけど味にひたむきなお店や、真面目だけど話しべたなお店が、営業を続けるのが苦しくなってきているようです。実際あるCGMでの悪い評価のためにお客が減って、閉めなければならなくなった、という話を聞きました。

・・・・・「正しい評価」でこうなってしまうのなら、それはそれで仕方ないのかもしれないですが、「偏った評価」によってこれらが起きているとしたら、それは由々しき事態という認識を常に持ちたいものです。

今回はCGMの「罪」の部分を書きましたが、サイトを見ると「功」のことしか書いてないので(当然ですよね・苦笑)、本質を判断する際の材料になれば、と思いました。

Mブッサンとおいしいハンバーグ

2009 年 6 月 8 日

最近Mブッサンが行列を演出していましたが、ちょっとやり過ぎで見ていてイタかったです・・・。

Mブッサンといっても三井物産ではなくフランスのモーブッサンというジュエリーブランド。銀座に行列をつくらして報道させようという魂胆だけのプロモーション戦略に思えました。

先着5000人に5000円相当のダイヤを無料配布するというものですが、0.1カラットで5000円相当という値付け?も疑問が残りますが、ダイヤだけしか配らず、指輪とかにするには別途数万円の加工量がかかるというところもちょっと。。。結果1億円の利益を想定しているとか。

「報道させよう」という前提で企画して、行列を作ってくれた人はそのエキストラ的存在にしか考えていない、利益追求企業のようにみえました。

僕にとってはそういう企業のものは絶対買いたくないなぁと、、、逆にブランド価値を大幅に下げてしまった面もはらんでいると思います。

「ダイヤが無料!」と騒いでそれを報道しまくる日本のメディアにも、今の日本を映し出しているのかなぁと、悲しいニュースでした。

僕の周りだけ暗くなってしまったので、おいしい話題に。
まずメディアで絶賛された五反田ミート矢澤のハンバーグから↓
yazawa

そして個人的に最高のCPのハンバーグは↓
bokujo

ミート矢澤はマスコミで絶賛されて、大行列。店も活気があってA5のお肉を使っているので最高、なはずですが、期待が大きすぎたからなのか、2つぼしドン(最高5つぼし)です。
下のほうのは「鉄板牧場」という普通の?チェーン店の「牧場ハンバーグ(ガーリックソース)」。行列はいつも0。営業さえしていればすぐに食べられます(笑)。だけども4つぼしドン!です。
ちなみにこのお店のほかのメニューは値段相応なのでオススメはしません(苦笑)。

デジタルメモ帳「ポメラ(pomera)」使ってみたレポートです

2009 年 6 月 2 日

「メールにインターネット、ゲームに音楽、動画編集、これ全部できません。できるのは文字を打つだけ。」のCMでおなじみの電子メモ帳・ポメラが最近話題のようです。
希少価値があるものにすぐにとびついて、定価以上でも買ってしまう長所と短所がある僕には酷な商品でした。つまり期待度が高かっただけに残念度maxですぐに売ってしまいました。もちろん期待を上回って満足度maxのことも多くて、それでバランスが取れているんですが。。。

ただ共通するのは「期待しすぎ」に起因するものがほとんど。いつも失敗の理由を考えると「理論的には最高!だけど実際使ってみたらそうでもなかった」という感じです。
理系頭な上に理系教育しか受けてないこともあって理論的に良いものに目がないので、つい過大評価をしてしまいます。
もちろんポメラは、商品コンセプト自体はすばらしいものです。電子メモ帳としての完成度は高いです。実際に活用されている方も多いと思いますし、誇大広告でもありません。悪いのは僕なのですが・・・。
実際2日ほど使ってみたのですが「でかすぎて重すぎた」のです。常に持ち歩こうと思っていたためあまりにも存在感がありすぎました。さらに暗いところでは使えないため「こういう時に使いたかった」という時に使えなかったのです。製品スペック表に特徴もサイズも重さもちゃんと書いてあったので、もっと意識しておくべきでした。重要な「理論」を見逃していました。

少し皮肉な感じになってしまいますが「うまく売ったなぁ」と感心しました。ここまで人の心をとりこにしてしまう売り方をウチの事業にも活かしたいところ。知見を広めることができました。

普段外でメモするときはケータイメールで自分宛に送るのですが、「ケータイにつなげる折り畳みキーボード」が開発されたら速攻買います。
※実際製品はあるのですが、ごく一部機種しか対応していません。技術の問題ではなく「仕様」として今のケータイでは難しいようです。

最近「勝間本」のファンなのですが、ある本で言っていたように、「必要以上に○○しすぎない」というのは「理論的に」なるほどでした。
※僕の場合、必要な理論を事前に全て検証することは、実際には出来ない確率が高い、という「理論」という意味において・・・(笑)

読めなそうで読める文章

2009 年 5 月 14 日

読めそうで読めない漢字というのはよくある話ですが、その逆の読めなそうで読めてしまう文章が↓

–以下引用
こんちには みさなん おんげき ですか? わしたは げんき です。
この ぶんょしう は いりぎす の ケブンッリジ だがいく の けゅきんう の けっか
にんんげ は もじ を にしんき する とき その さしいょ と さいご の もさじえ あいてっれば
じばんゅん は めくちちゃゃ でも ちんゃと よめる という けゅきんう に もづいとて
わざと もじの じんばゅん を いかれえて あまりす。
どでうす? ちんゃと よゃちめう でしょ?
ちんゃと よためら はのんう よしろく
–以上

インターネット上に(2chとか)は、よくハッとする文章やコンテンツを見つけることができますが、今回のも脳の構造に関係しているかもしれませんね。
内容の信憑性は低いですが・・・。(日本語なのにケンブリッジ大学の研究結果っていうのは無いでしょう)

美女尻

2009 年 5 月 14 日

首都高速を走っていたら、渋滞とかを表示する電光掲示板に
「美女木 ○分」
「 池尻 ○分」
これが交互に表示されていた。

パッと見たときに「美女尻」って見えてしまった(ほんと)。
危うく想像して事故りそうになりました(うそ)。

ちなみに美女木(JCT:ジャンクション)はとても珍しいJCTで、道路構造が地面から5層構造な上、高速道路なのに信号があるという、JCTフェチにはたまらないJCTになっています。
そんな僕もいつも「できれば美女木JCTを通るルート」にしています。

ぞうの絵あります

2009 年 5 月 7 日

オフィスにぞうの絵をかざりました。
zou

そう、ぞうを描いた絵ではなくて、ぞうが描いた絵です。
3頭(でそれぞれ3色)の合作で、ピンクのはアジアゾウ「ゆめ花」による仕上げです。
このゆめ花、日本生まれ、日本初の自然保育だそうです。

ETC割引の大きな違い!とうどん

2009 年 4 月 15 日

週末、岡山の倉敷に帰省してきました。クルマで帰った訳ですが、ここでETC休日割引とかを試してみることにしました。
帰りは”金曜日23時発”東名→名神→中国道→山陽道→瀬戸中央道”土曜日5時着”で、合計2600円(大都市近郊を挟んでるので、予想通り。5月からは1600円ですね)でした。
これはETCゲートが東名入口と、瀬戸中央道出口の2回しか通らないために、通算されて割引対象になりました。
しかし!
戻りは岡山発”朝4時前発”(通常深夜割引50%オフ)で出てみたのですが、途中の経路を名神→新名神に変更してしまったために、距離は10kmくらい短くなったのですが、なんと途中でETCゲートをくぐることになってしまい、通算割引が無くなってしまいました。名古屋からは正規料金で結局通算1万円以上。
帰りと同じルートだったとしたら、4時までにETC入口通過なら全部で7000円ですんだはず。日曜の24時前に出ていれば2600円でした。
ほんのちょっとの違いでこんなにも差がでるのです。まさに「情報」があるかないかの差がこんなにも出るんですね。

とETCはそんな感じですが、岡山のすぐ近くに讃岐うどんがたくさんあります。何軒か人気店をはしごして食べました。一番並んだのは村上春樹も絶賛のあの名店。11時から2時間半待ちでした。言葉では言い表せない卓越した味なので、店名は伏せておきます。ちなみに↓は食べログでは高評価の「長田」のうどん(6玉:1000円)です。食べログの評価はあんまり参考にならないなぁと感じた日でした(もちろん普通レベルよりは全然おいしいですが、人気先行で絶対数が多いために高評価になってるんだろうなぁ)。

食べログ高評価「長田」のうどん

食べログ高評価「長田」のうどん

また、両親や兄夫婦と甥たちと過ごして、家族の「絆」の大切さを色んな意味で深く再認識した週末でした。

これからの時代これをみておいた方がいいと思う

2009 年 4 月 9 日

オーストラリアのクイーンズランドのグレートバリアリーフのリゾートで、半年間管理人をすると1000万円くらいもらえる、という記事がいろんなところで見られますが、いま最終選考に残っているこの16人の「売り込みビデオ」がとてもイイです。1分間で自分を売り込むために自己紹介と志望動機を表現しているのですが、熱意がこもってるだけにクォリティが高いですね。
この不況なご時世、いかに自分力を高めても、それを知ってもらうプレゼンス力がなければ相手に理解してもらえないので、とってもいい参考になりました。

ちなみにこの管理人の仕事、採用されたら「世界一美味しい仕事」とか言われているのですが、主催者うまいことやったなーとただ感心です。というのも、報酬は半年で15万Aドル(今の為替レートで1000万円ちょっと)、あとは旅費や滞在費などを負担するだけ(といっても合計2,3千万円くらいはかかると思いますが)で、こんなに世界中にプロモーションできているのだから、それこそ「世界一美味しいプロモーション効果」ですね。世界各国の報道効果だけで、優に数十億円分の成果はあったのではないでしょうか。いいなぁ。

これこそが、応募者と主催者のwin-winの関係の究極なカタチだと思いました。

ちなみに↑の16人の最終選考に残った1人に日本人がいらっしゃいました。

定額給付金の通知がきました

2009 年 4 月 8 日

港区にも定額給付金の通知がやってまいりました。12000円はもう使ってしまっているので、あとはもらうだけです。
ただ文字がいっぱい書いてあって、手続きするのが面倒な気分になりそうです。最初からお金を入れて送ってくれればいいのに。現金書留とかで。

そういえば今日テレビで政府の追加経済対策について、ワイドショーのあるコメンテーターが不十分と批判した上で、とても自信ありげに「介護施設とか、保育所とかを建設すれば、新たに雇用も生まれるし、働きにいける人も増えるから、結果、経済対策効果が続く(要約)」と言い切っていました。国民はみんなそう思ってます!と言わんばかりのその表情は熱心で頼りになる好青年に見えました。
がしかし、そもそも現社会で雇用が無い上に、箱物をつくるという提案はこのご時世、冷静に考えると到底国民を説得できるレベルでは無いように思いますがどうなんでしょう?
個人的にはアリエンティ(あり得ないの最上級表現らしいです)だと思うんですが・・・。まぁテレビは、どんな経済対策だったとしても、とにかく批判していたんだろうなぁと思ったりします。

そういえば石焼きイモ器と、種子島産の安納いも(蜜芋)をgetして、さっそく石焼きイモ大会を開催しました。本当に蜜をふきながら、甘くてオレンジ色でほかほかのイモは、いままでのイモの概念を変えるくらいおいしかった!まさにイモーションです。
石焼きイモ器といも5kg両方買っても数千円なので、定額給付金で買ってみてはいかがですか?
oimo

アダモちゃん

2009 年 4 月 5 日

デルコンピュータが発表した、個人向けPCの名前が「adamo(アダモ)」です。カッコイイのをイメージしたブランドだそうです。

「アダモ」って名前は、世界的にはイタリアの建築家やシャンソン歌手にもいるのでカッコいいイメージがあるのでデルの社内会議で決めたんだと思うんですが、明らかに日本マーケットでは「アダモちゃん(ガングロユニット「アダモす」@JLogosの人名辞典)」の方が普及しているので、カッコいいというよりは「ぺーぃ!」と言いたくなります。
会議の時に日本人がいなかったかもしくは意見は聞かれなかったんでしょう・・・。

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