この時期になると、さまざまな今年の経済予想がでてきますが、いろんな人がテレビでいろいろ言っています。来年の今頃、今年見返す時のためにログとして残しておきます。
●日経平均の年末時点予想
森永卓郎氏:16000円
荻原博子氏:6000円
他にもこのレンジでいろいろありました。
テレビ番組的には幅があった方がディベートっぽくておもしろいので、それを意識して大げさに言ってるんでしょうけれども、まぁ誰かが当たります(苦笑)。当たったからといってこれだけいろんな人がいろんな事を言っているので、予言的中!という感じでも無いですし、必要以上にもてはやすのもどうかと思いますが、株式市場のように予測通り動かないもので、こうして数字を明確に出すのは、それはそれでいい度胸だな、と思います。
こういう不況の時って「楽観的」なことを言う人がもてはやされる(夢を持ちたいですよね)ので、人気取りのためにそれを意識してモリタクは言ってるんだろうと思いますが・・・。
そんな中で、予想するのもあれなんですが、今年というスパンではなく、今後「理論的」にどうなるかを考えてみました。日本経済は、日本単体で動く訳ではないので、外部環境が画期的に改善しなかった場合です。
2009年問題(派遣労働者の契約期間満了ラッシュ)や企業の設備投資額の減少で、経済生産力自体は確実に落ちます。
そして今後の景気や雇用の悪化、給与の低下の不透明さを懸念して、高額の買い物(不動産・自動車)はさらに買い控えられ、ブランド品などアパレル、外食、旅行産業も縮小するはずです。
反面、100円ショップが増えたり、激安競争などがはじまりすこし「デフレ化」が進むでしょう。
そして少しでも「貯蓄」にまわされるので、さらに消費が悪化するというマイナスなスパイラルがしばらく続かざるを得ません。
そういう意味では、個人としては今年は収入も減るけど、支出も減るので、経済収支的にはそんなに悪くならないので、失業さえしなければ、そんなに実感は無いかもしれません。
しかし、確実に、教科書通りの「スタグフレーション」の状況に突入しています。スタグフレーションとは「不況:スタグネーション」と「インフレーション」の合成語でオイルショックの時に世界に広がりました。
国からしても大変なことです。ただでさえ借金まみれ(1000兆円ある)なのに、この景気低迷で最大の収入源「税収」が壊滅です。企業からの大切な税収がトヨタ1社で数千億減るし、収入が減った給与からは所得税も減ります。
その上、支出は社会保障費などを中心に増え続けます。政治は内紛と理想論ばかりでいつまでも空回りが続き、無駄金が増え続けます。。。景気対策っていって赤字国債(≒借金)を発行するということは、将来の「増税」を意味します。単なる「先送り」でしかないですが、みんな責任とりたく無いので、自分の任期以降のことなんて考えません。つまり、利息も返せない多重債務者状態な訳です。
放っておくとどうなるか、、、破綻はどうやらしないみたいですが、大変なことにはなりそうです。
ハイパーインフレというのが起こり、貨幣価値がどんどん低下してしまいます。つまり、1億円持っていた人が、100万円の価値しかなくなってしまったりします。
これらから考えると、2009年はデフレかと思いきや「スタグフレーション」を肌で感じはじめる年になりそうです。
今まで以上に「知識・知恵」の価値が高まり、「知っている」ことが人生の価値を高める意味でも大きな意味を持つのを実感してくると思います。
もちろん、悪いことばかりではなく、前にも書いたのですが「人と人のつながり」がより身のあるものになり、家族の絆が深くなり、「お金」じゃないモノに価値観がシフトしていくことにもなるので、長い目で見てあたたかい国になるのかもしれません。
平家物語の一文が、普遍的に続き、繰り返される人間世界を表しているんだと、あらためて実感しそうです。