やっぱり雇用の問題

最近テレビで雇用の問題が取り上げられない日がないくらいですが、「派遣切り自体が問題だ!」という人もいれば「派遣切りせざるを得ない状況にある企業が大変だ!」とか色々激論のようなシーンがあります。
先の「雇用の問題」の時にもあげたように、元をたどっていけば外部環境の変化の方が大きく、企業単体でどうにかなるものではなかったりするため、一概に何が悪い、と特定できるものでは無いように思います。なので、議論で相手を責めるだけの理論が実は乏しかったりする事が多く感じます。
しかも、、、それぞれの関係は、、、
労働者⇔企業⇔日本経済⇔世界経済
という感じで、右に行くほどどんどん抽象化していくので、話が大きくなるので、個人でどうこうできる問題では無くなり、そして議論の際に発言の責任をうやむやにしやすい構造にあります。(なので右側の議論をすればするほど無責任なコメンテーターって思ったりします)
ただ、誰かが止めなければ、何も解決しないので、労働者自体のすべき事(前回の通り)に次いで、最も労働者側に近い「企業」がすべき問題は多々あると思います。
見方を企業側に寄せると、これだけ雇用を創出できたのは「派遣:非正規雇用」だからであるのは確かです。そして単なるアルバイトと比べ、派遣会社分が割り増しされているのは事実です。その割増分は、今回のような企業側経営状況に応じて柔軟に対応するための保険料の一面もあります。
なので、ニュースで取り上げられているような「急な」対応は「人道的」に問題はあるものの、コンプライアンス(法令遵守)上では正当な権利として認められる事が多かったりするのです。。。
企業側はコンプライアンスを遵守重視しさえすれば法的なリスクは避けられるために今日のような対応をしているのだと思いますが、人道面の意識を持つべきだと思います。「コンプライアンス」が叫ばれる昨今の社会の弊害ではないでしょうか。
企業が抱える「正社員」の給与は、高度成長期の基本構造(年功序列・高年齢ほど高い給与体系)からだんだん変わってきたものの、まだまだ過去の体系が残っています。企業にとって、あまり生産性の高く無い社員に高額な給与を支払うために、全体の給与体系が圧迫されているのが事実です。
このような高給社員の給与を少し下げれば、雇用に関する原資が若干でも生まれ、今回のような急な対応を少しでも緩和する可能性はあります。また、この空前の派遣ブームで世の中の「派遣業者」が儲けすぎていた面もクローズアップする必要はありそうです。
これらは企業側が自社の構造を見直し、外部派遣企業との関係を見直す事で、改善する余地はかならずあるはずだと思います。
今回の問題の本質は「期間内での終了が、急だった」ということろにあると思いますので、期間満了までの期間(あるいは3ヶ月以上の猶予をもたせるなど)を確保すべきだった「企業側」の努力で解決できる問題であったのではないか、、、と思います。
※これとは別に「2009年問題」と言われる、契約期間満了期間労働者が大量にでてくる2009年の雇用の問題は、また別次元で、しかも深く日本経済の今後にもかかわる問題になっていくと思います。
今日の写真は、現在編纂中の「日本全国おみやげ辞典」の鹿児島でベスト3に選出した「ふくれ菓子」です。まるはち様より実物をお送り頂きました!鹿児島に古くから伝わるこのお菓子は、食べたことありそうで、初めての味。結構大きいんですが、美味しいです。あっという間に無くなりました。以前島田紳助がテレビで「うまい!」といって食べていたプリンよりは全然オイシイですよ。モノは違いますが・・・。→http://haruhachi-fukure.com
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